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2008/02/04
第14回バイオイブニングカフェ『食品の香気成分〜「フレーバー」の分析・評価と食品開発への応用〜』を開催しました。(2月1日)

 18:30より当施設会議室にて、『食品の香気成分〜「フレーバー」の分析・評価と食品開発への応用〜』と題して、熊本県立大学環境共生学部 白土英樹准教授にお話して頂きました。

 食品は、生命や健康を維持する働きと同時に、生理的・心理的充足感を与える働きも持っているため、食品は何よりも先ず美味しくなくてはならないとし、この美味しさにもっとも深く係わっているのが、五感の中で最も敏感である直接的な香り(フレーバー)である。その香気分析の問題点(@香気成分の分子量が小さく、揮発性成分の組成が複雑かつ多い。Aガスクロなどの検出器での感知が難しい。B品質因子としての香りを分析データによって解析する場合は、人間による官能評価結果との連動が必要。それには熟練した専門家と分析データとの対比が重要。C香りを評価する言葉と香りの関連性を明らかにする必要あり。など)、試料調整方法(@迅速に試料を調整し、高い濃縮物を作成。A減圧蒸留法やヘッドスペースガス分析法(人が実際のにおいをかぐのに近い条件を有している)などにて抽出を行う。)、やデコポンの揮発性成分の抗酸化性について、ご紹介していただきました。

 その後、30分程度、バイオ関連の研究者や企業等の方々約35名が集い、香りを落とさず長期保存する方法、香りの官能試験のやり方などについて意見交換を行いました。

2008/01/25
第16回イブニングセミナー『売上UPにつながるデザイン・ブランディング』を開催しました。(1月24日)

 17:30より、当施設会議室にて、第16回「イブニングセミナー」を開催いたしました。

 『売上UPにつながるデザイン・ブランディング』〜消費者が手に取りたくなるパッケージ、キャッチコピーとは〜と題し、岩上 孝二(崇城大学デザイン学科准教授)氏に講師をしていただきました。

 会社にとってデザインとは、コーポレートアイデンティティ(企業らしさ)や会社の方向性を示すもの。商品開発におけるデザインとしては、ブランディング(価値のあるブランド構築)として位置づけられ、デザイナーに依頼するときには、商品への情熱を持ち、どういうところに売りたいかなどターゲットを決めているとスムーズ。その時には、地域・社会・状況の分析+アイデンティティ+オリジナリティが重要として、ヒット商品のトマト、メロン、牛乳、サイダー、エコバッグ、塩、会員制情報誌の広告として牛肉のパックや電車ホームの広告などの例を紹介し、ドキッと共感させ(注目)、興味を持たせ(気を引く)、情報を明確に伝える。また、意外性に見えて身近に感じる連動性(参加型)や印刷技術(オンデマンド印刷など)によりポスターやBOOKカバー等に手軽で人目に付くところに広告をうち、待ち伏せを行うこともキーになると紹介して頂きました。最後に思いを表現することがデザインであり、企業(商品)の一方的な主張、特徴をターゲットにあう表現にするのが良いデザイナー(クリエーター)だと紹介して頂きました。

 地域企業、支援機関、入居企業の方々、約30名が集まり、ディスカッション形式で進行し、企業ロゴ(エブリワン)やブルーベリーリキュールなどのデザインを例に発想法、デザイナー導入時の留意事項、商標・意匠や熊本のPR方法について意見交換を行ました。

2008/01/04
新年あけましておめでとうございます。

 2008年がスタートしました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 昨年、12月28日(木)に当施設において、交流会(忘年会)を行いました。急な呼びかけにもかかわらず入居企業のみなさまにお集まりいただき、軽食をとりながらお互いに1年間の反省・来年への抱負などを話し、労をねぎらいました。また、今後の交流会などの展開についても、意見交換を行い、ざっくばらんな交流を増やしていこうということになりました。
 
 当施設もまもなく2年を迎えます。本年もみなさまの期待にお応えできるよう努めていきたいと思います。 


※<反省>交流会の写真を取り忘れました。

2007/12/18
第15回イブニングセミナー『売上UPのための販売戦略(マーケティング)について』を開催しました。(12月17日)

 16時より、当施設会議室にて、第15回「イブニングセミナー」を開催いたしました。『売上UPのための販売戦略(マーケティング)について』〜売る前にやるべきこととは〜 と題し、藤崎 弘之氏(マーケティング・マネジメント代表)に講師をしていただきました。

 この手の話は表面的になりがちだがそれは避けたい。できるだけ事例をおり混ぜて皆さんの参考になるようなセミナーにしたい・・との講師の意気込みで、まず3件の相談事例の紹介からセミナーがスタートし、マーケティングとして大事なものは@ニーズ、A客層、B差別化、C販売チャンネルで、商品を開発する場合には@〜Bを十分に考えることとの指摘があり、例として、“傘のしずく取り”や“売上が群を抜く福岡の鮮魚店”の話などがありました。

 また、販売のポイントとして、人の心をいかにしてつかむかとして、1.信用(販売実績やフォロー体制等で顧客の不安を解消する)、2.製品・サービス(顧客のニーズに合った理解しやすいモノになっているか)、3.コミュニケーション(価格や広告等で顧客に関心を持ってもらって初めて成立つ)があり、この3つが揃っていないと良いものでも売れないとの話を、成功した企業・経営者の6つの具体的な事例を交えて話されました。

 今回は開始時間を繰り上げましたが、地域企業、支援機関、入居企業の方々、約30名が集まり、質疑応答では製造業の方からの防犯グッズに対する相談等もあったりで、「モノは良いけどなかなか売れない」で悩んでいる企業・経営者にとって何かのヒントが得られるようなセミナーでした。

2007/12/07
第1回『産業技術マッチングセミナー』を開催しました。(12月6日)

 18:30より、当施設会議室にて、研究機関等の技術開発を基に新製品・新技術の創出を促進することを目的として、第1回「産業技術マッチングセミナー」を開催いたしました。

 「新たな食品加工技術の提案 〜有用物を活かし、不用物を取り除く〜」と題し、崇城大学生物生命学部長 岩原 正宜 教授により「通電透析発酵システム」の活用法について、話題提供して頂きました。

 発酵技術と電気透析技術を融合した「通電透析発酵システム」は、円筒状のイオン交換膜を導入し、通常の膜システムよりもメンテ・耐久性にすぐれたもので、微生物処理と電気処理の利点を活かし、様々な新商品開発の可能性を紹介されました。

 その例として、@脱塩に利用A焼酎蒸留粕・大豆煮汁・夏ミカン果皮などを固形物と液体に分け、生分解性プラスチックや機能性液体飼料・食品への転換B固定化乳酸菌を使い、早期乳酸発酵が可能C淡水での養殖における亜硝酸塩の除去や円筒膜により微生物がとおらない仕組みになることから、殺菌効果としても食品開発に使用できる等がある、と紹介して頂きました。

 異業種の企業(バイオ関連・農業・畜産・鉱業等)や研究者等の産官学の方々、約15名が集い、当システム利用方法の可能性や自社の取り組みについて、自由に意見交換を行いました。

 当技術のご興味のある方は、当施設までご連絡ください。

2007/12/04
『全国インキュベーションフォーラム2007』に出展しました(11月28日〜11月30日)

 全国インキュベーションフォーラム2007(主催:中小企業基盤整備機構)が東京ビッグサイトで開催され、
当施設入居企業からはオーシャンエナジーテクニカ鰍ェ出展し、電動バイク・省エネ照明器具の展示を
行いました。来場者数も多く、具体的な引合いも数多くあり今後が楽しみな所です。

 フォーラムでは、全国のインキュベーション施設入居企業の展示・施設運営者による活動状況の報告、商品展示等が行われ、活発な情報交換が相互のインキュベーション施設の入居企業の今後の発展に大きくつながるものだと感じました。具体的にインキュベータ同士の連携について、話し合った施設もあり、今後、具現化していきたいと考えております。

2007/11/21
第14回イブニングセミナー『機能性食品における商品開発について』を開催しました。(11月20日)

 17:30より、当施設会議室にて、第14回「イブニングセミナー」を開催いたしました。 『機能性食品における商品開発について』〜機能性食品に求められているものとは〜 と題し、丸山 徹(熊本大学薬学部教授)氏に講師をしていただきました。 政府のバイオテクノロジー戦略大綱において、「健康食品を科学的根拠を持って分析し、有効性を解明し、食を健康につなげます」としており、健康食品を重要産業と位置づけられるとともに、現在では医療費の削減を目指し、予防医学や介護制度の充実などが行われる動きの元、健康食品市場は広がりを見せている。そこで、商品開発においては、@果物や野菜に含まれる生理活性物質の探索A酸化ストレスの改善などに寄与するバイオマーカーを探索し、ターゲットを決め、効果を図る。(ターゲット例<脂肪肝>:10人に1人は脂肪肝、100人に1人はNASH(重傷な脂肪肝)であり、ターゲットとしては有力では)B商品を長続きさせるためには、エビデンス(海外では医薬品として取り扱われている素材(イチョウ葉エキスなど)は、疾患との組み合わせによっては悪影響を及ぼしたり、薬事法に厳守した表示、摂取時の注意(例:疎水性のあるサプリであれば、食事に油を利用し、食後に摂取など)を伝える)C医薬品に近い技術(デリバリーシステム)や適正使用などを啓発するサポート体制の構築 などについて話して頂きました。また、ニッチな市場として、ペットサプリ、介護現場でのニオイケアのサプリ、燕下機能や流動食などのUD思考型サプリなどのアイデアなどを話して頂きました。 地域企業、支援機関、入居企業の方々、約35名が集まり、サプリメントアドバイザーなどの体制作りや健康食品の特許戦略について意見交換を行ました。

2007/11/01
第13回バイオイブニングカフェ『医薬品・食品の味の改善に資する味覚センサの利用』を開催しました。(10月31日)

 18:30より当施設会議室にて、「医薬品・食品の味の改善に資する味覚センサの利用」と題して、崇城大学 薬学部 山崎 啓之 准教授にお話していただきました。

 味覚センサは、味物質が舌の脂質膜に吸着された際に膜の内側と外側で生じる電位差を利用したもので、苦味・渋味・酸味・うま味・塩味や先味・後味等が同時に数値化される特性があり、@官能試験の結果の評価A業界や競合製品のトレンドB自社製品の開発の方向性検討C添加剤等のスクリーニングや商品の品質評価などに利用できるのではないかとして、ビールのトレンドや食べ合わせて味が変わる(プリン+醤油→ウニなど)の評価などの話がありました。また、研究室では、製剤の品質評価に関する研究として、医薬品の苦味、ざらつき、口腔内残留感等の服用性の評価・改善についてお話しして頂きました。

 その後、バイオ関連の研究者・企業・農畜産者等の方々約25名が集い、肉や魚の固形物や温度・視覚・嗅覚の違いによる評価方法、味覚センサを活用した特許戦略の可能性や適切な活用法とはどのようなものかなど、様々な意見交換を行いました。

2007/10/18
第13回イブニングセミナー『農業を取り巻くビジネスの可能性について』開催しました(10月17日)

 17:30より、当施設会議室にて、第13回「イブニングセミナー」を開催いたしました。

 『農業を取り巻くビジネスの可能性について』〜農を軸とした産業間連携の事例と課題〜 と題し、青山浩子 (農業ジャーナリスト)氏に講師をしていただきました。

 講演では、まず、@厳しい状況が続く日本の農業のあらましの説明から始まり、A農業と異業種との“産業間連携”について、講師が日本各地の生産者に直接取材して得た情報を基に、数多くの事例の紹介と、連携を成功させるための課題について詳しい説明が行われ、最後に、B今後の農業ビジネスについて、お話して頂きました。
 特に、産業間連携の事例については、講師が実際に現地で取材した実例の紹介なので内容も濃く、群馬県・島根県・北海道・食品大手C社・滋賀県と、日本全国の5例についてバラエティに富んだ興味深い内容でした。また、事例の紹介の後には、農と異業種との産業間連携を成功させるための課題(連携を組む生産者や産地の開拓、商品開発、原料調達)についての説明があり、生産(川上)・流通(川中)・小売サービス(川下)の3つについて、1人や1社が突出するのではなくマーケットや理念を共有化し一緒に汗を流すことが重要だとの話がありました。今後の『農』から広がるビジネスの可能性については、“消費者ニーズ”が核にあり、農の生産者は食品加工業者や流通業者との連携だけでなく、異業種(観光業・物流業者・研究機関など)との連携によりビジネスの可能性が広がるとの説明があり、現在全国各地で募集が行われている『中小企業地域資源活用プログラム』の応募のヒントにもなる内容でした。

 最後に、農と産業間連携の3つのポイントとして、@安全・おいしさを客観的に伝えること、A収量アップとコストダウン、B生産者の所得の底上げ ・・・について、どうしたら実現できるのかを一緒に考えてあげられることがポイントと締めくくられて、2時間の講演が終了しました。

 参加者も、生産者、地域企業、支援機関、入居企業の方々と、定員を超える約30名が集まり、海外進出の動向、新規農業参入や契約栽培のやり方などについて、ディスカッションを行い、“農”についての関心の高さと、関係者の熱意が伝わるセミナーでした。

2007/09/28
第12回バイオイブニングカフェ『メタボリックシンドロームの発症機構の解明とその予防および治療』を開催(9月28日)

 18:30より当施設会議室にて、「メタボリックシンドロームの発症機構の解明とその予防および治療」と題して、熊本大学医学薬学研究部・病態生化学分野 永井竜児助教にお話して頂きました。

 近年、ライフスタイルの変化とともに、メタボリックシンドロームといった代謝異常による生活習慣病が急増している。それは、血糖値が高くなることにより、インスリン抵抗性が悪くなり、血管の老化を促進することで、脂質が血管のうらで詰まらせるなどの症状がでて、糖尿病・高脂血症・高血圧を引き起こし、さらに糖尿病合併症・動脈硬化症へと進展する。それらを生化学的解析として、AGE(身体の中の蛋白質にブドウ糖(血糖)が結合して出来、糖尿病合併症の原因といわれている等)等に着目して、天然物成分による阻害剤(日本一熊本で生産されているトマトの実・茎等に多くあり、リコピン以外の成分)、AGE抗体のライブラリー作成や成因解明に繋がる新規マーカー探索などについて研究の状況を紹介していただきました。また、皮膚の老化に関するマーカーや天然物からの生成の検討などご紹介していただいた。 
 
 その後、30分程度、バイオ関連の研究者や企業等の方々約30名が集い、糖尿病等マーカーの探索状況などについて意見交換を行いました。

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